2024年8月10日、第23回日本トラウマティックストレス学会にて、精神看護学分野博士課程の金森由晃が優秀演題賞を受賞しました。金森らは、子ども期逆境体験(ACEs)が成人以後にも対人関係の問題に影響を及ぼすことを念頭に、全国の妊産婦5,409名を対象として、ACEsと意図しない妊娠の関連を検討しました。ACEsの累積は一貫して意図しない妊娠と関連する結果となり、その他の要因として、成人期の家族機能や、困ったときに相談できる人がいることも、意図しない妊娠の関連要因であることが明らかになりました。 妊娠意図によってその後の母親や子どもの健康アウトカムにも影響があることとも併せて考えると、ACEsと意図しない妊娠が関連するという本研究の結果から、周産期におけるトラウマインフォームドケアの重要性が示唆されました。