阿部 麻里
MHS, RN
老年看護学/創傷看護学
老年看護学/創傷看護学分野の助教である。2022年東京大学にへ博士号(保健学)取得。臨床経験を活かし、臨床調査を主に実施している。研究分野は看護理工学、最近の研究テーマは、超音波検査装置(以下エコー)を使用した末梢静脈カテーテルの安全な管理である。この研究には、初回穿刺によるカテーテル留置成功の向上、点滴トラブル(カテーテル留置中の合併症によりカテーテル抜去を余儀なくされること)、抗腫瘍薬の血管外漏出の予防が含まれる。エコーは、リアルタイムに血管を含む皮下組織の画像を得ることが可能である。エコー画像は、カテーテルの先端の位置、静脈の状態(静脈径、静脈深さ、血栓の存在、皮下浮腫の有無など)を示す。また、エコーは非侵襲的に画像を取得することが可能であるため、繰り返し患者に安全に用いることができる。 当研究チームは、エコーを使用したカテーテル留置方法の有効性と、点滴トラブルのメカニズムを報告してきた。次のステップは、これまでの研究の成果に基づいた臨床現場での実装研究である。輸液療法による苦痛を最小限に抑える看護技術及び教育方法の開発を目指している。